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【採点者目線】受験校解答を採点Ⅰ

あぁ困った。準備万端、やることないや。
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そんな時こそ稼ぎ時。合格させてと懇願してもスルリと逃げるが、「診断士たる資質」を安定回答で示せば、当試験は即合格。今から出題傾向変化や答案の出来ばかりを憂うより、

既に合格した前提で試験を眺め直すと、景色が変わる。

そこで今週の特集は、試験に合格済、あるいは採点者になった「つもり」でH27受験校模範解答を採点し、視野を拡大。


■採点対象:H27事例Ⅰ■

聞かれたことに答える(含むオウム返し)加点要素①加点要素②加点要素③その他+α


問題及び解答編集方針
【写経やってみる】H27事例Ⅰ


■第1問■

T社

流行するスポーツは、人口の分布、認知度や人気によって移り変わるため、個々のスポーツ用品の市場規模は変動規模が大きいが、経済状況が一定以上の水準であれば、スポーツ用品全体の市場は安定した規模を有すことになる。

O社

A社を支えてきたスポーツ用品事業の市場特性は需要変動が大きく、また、ある程度健康で軽いスポーツができるシニア層が多く存在し、今後拡大の見込める事業分野への知識・経験、ネットワークを培える特性を持つ

A社

スポーツ用品事業の市場には、①いち早く流行の兆しをとらえることより市場シェアを拡大できる特性、②人気の陰りや安価な代替品の登場により売上高が激減するため次々と対象事業の模索が必要となる特性、がある

合格者再現答案
市場の特性は①ゲートボールの人気低下がある脅威があるものの、②少子高齢化でゲートボールやグラウンドゴルフのターゲットのシニア層の拡大や、③健康に関心のあるターゲットの拡大の機会がある。

一口メモ
・考えられる=類推要求ながら、根拠の抜きで対応できる易問。100字20点では、受験校解答のようにO機会⇔T脅威で切り分け2センテンスにするか、合格者再現答案の様に1文30字で3センテンスにするか、好みで判断。

■第2問■

T社

楽器収納用ケースの製造は依頼に基づいたものであり、運転資金の確保には貢献するものの、技術難度の高度化や自社ブランド力の向上につながるものではなかった。そのため、関連会社として独立させ、健康に関心のあるターゲットの拡大の機会主力事業とは棲み分けて展開するのが効果的だと考えたから。

O社
理由は、①新規事業と既存事業とは技術が異なること、および技術難度、事業に対する考え方そのものが異なり、既存事業・ノウハウとの相乗効果が得にくい、②新規事業の進出・撤退時において、自社ブランドで展開する場合よりも容易と判断したと考えられる。

A社
理由は、①自社開発し特許を取得したブロー成型技術とはいえ技術難度が高いため、専門性を発揮し技術を高度化するため、②自社ブランド展開してきた既存事業とは事業に対する考え方が違うため、営業活動を営む事業活動の責任範囲を明確にするため、である。

合格者再現答案
理由は、①関連会社として事業を分離することで事業に特化することができブロー成形技術の高度化を促進するため、②各事業の考え方等の違いから組織文化を守るため、③関連会社にすることで、採算性や利益責任を明確にするメリットがあるため。

一口メモ
120字20点。受験校模範解答は「技術の差」「新規事業の位置づけ」から2センテンス。合格者の安全回答では1文を短くし、3~4センテンス入る。

■第3問■

T社
技術の高度化と健康ソリューション事業の強化を図るため、関連会社で非正規社員を採用して収益性を高めることや、関連会社の正規社員をA社に異動させて人的資源を結集するなど、新たな人事政策を採る必要が生じる

O社
今後の経営の課題は、グループ全体の売上構成比においてプラスチック製容器製造事業が60%を占めることは、その構成比が変わらず業績もほぼ横ばいで推移する場合、当事業が高い利益を確保できることが必要である

A社
課題は、①A社よりも関連企業の売上比率が高くなることによるA社の目標達成意欲の低下を防ぐこと、②プラスチック製容器製造事業に売上依存するリスクを軽減するため、新事業を創出する人材を育成すること、である。

合格者再現答案
課題は、①台湾や中国等の海外の廉価製品や代替品に対抗し技術力を高め差別化を行い売上及び収益拡大を図ること、②各事業を強化しプラスチック製造事業の依存度を低下させ、経営危機に対するリスク分散を図ること。

一口メモ
「将来の」「可能性を」「類推」させる難問。内容をピタリ当てるのは至難で、受験校解答もバラける。根拠が薄い=解答内容がバラつく難問と判断したら、「課題は~」と受け、問題本文中の語句を引用し、「1次」一般論知識を使い、「答えたフリをする」ことで十分か。
※まだ不慣れなため、全5問中、第1~3問までを採点。
注:当記事は、Web上で無償公開されている受験校模範解答のみ用い、内容の評価や比較でなく、「どの問題で答えが割れるか」を紙上検証。無償公開=デファクトスタンダード競争とすれば引用歓迎と考えますが、引用不可であれば即時削除いたしますので、ご指摘お願いいたします。


■今日のまとめ■
近年、事例過去問をイチから解くより、市販再現答案本や受験校模範解答を先に見るのはごく自然。従いこんな写経せずとも、以下位は誰でも知ってる。
  • 易問は周囲全員の回答が似てくる。
  • 難問は受験校の回答自体がバラバラ。
だが、「知ってる」⇔「できる」の違いが得点差。巷に溢れる表面上の書き方ノウハウではなく、

(写経等で得る)易問⇔難問を瞬時に見分けるセンスこそ、一身専属の合格要素

と提案すれば、誰かが続きを書いてくれるかしら? ではまとめ。
・ラスト2週は本番前最終調整。同時に「合格した前提」で試験を見つめ直すと?
・採点者目線では、H27「Ⅰ」第1問は易問。皆似たような答えで、赤ペンの動きも滑らか。
・第2問も易問だが、120字を何センテンスにするかで読みやすさに差。初学者は短文が安全。
・第3問は解答がバラつき、採点者も苛々。すると点が入りやすい答案とは?
byふうじん
当試験 ラスト2週の 真剣勝負 (5・7・5)

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by dojonagoya | 2016-10-12 05:02 | 中小企業診断士試験

中小企業診断士一発合格道場からスピンアウトした6代目とその仲間たちのブログです。


by 中小企業診断士一発合格道場 6代目