2016年 10月 12日
【採点者目線】受験校解答を採点Ⅰ
T社
O社
A社
合格者再現答案
市場の特性は①ゲートボールの人気低下がある脅威があるものの、②少子高齢化でゲートボールやグラウンドゴルフのターゲットのシニア層の拡大や、③健康に関心のあるターゲットの拡大の機会がある。
・考えられる=類推要求ながら、根拠の抜きで対応できる易問。100字20点では、受験校解答のようにO機会⇔T脅威で切り分け2センテンスにするか、合格者再現答案の様に1文30字で3センテンスにするか、好みで判断。
T社
O社
理由は、①新規事業と既存事業とは技術が異なること、および技術難度、事業に対する考え方そのものが異なり、既存事業・ノウハウとの相乗効果が得にくい、②新規事業の進出・撤退時において、自社ブランドで展開する場合よりも容易と判断したと考えられる。
A社
理由は、①自社開発し特許を取得したブロー成型技術とはいえ技術難度が高いため、専門性を発揮し技術を高度化するため、②自社ブランド展開してきた既存事業とは事業に対する考え方が違うため、営業活動を営む事業活動の責任範囲を明確にするため、である。
合格者再現答案
理由は、①関連会社として事業を分離することで事業に特化することができブロー成形技術の高度化を促進するため、②各事業の考え方等の違いから組織文化を守るため、③関連会社にすることで、採算性や利益責任を明確にするメリットがあるため。
120字20点。受験校模範解答は「技術の差」「新規事業の位置づけ」から2センテンス。合格者の安全回答では1文を短くし、3~4センテンス入る。
T社
技術の高度化と健康ソリューション事業の強化を図るため、関連会社で非正規社員を採用して収益性を高めることや、関連会社の正規社員をA社に異動させて人的資源を結集するなど、新たな人事政策を採る必要が生じる。
O社
今後の経営の課題は、グループ全体の売上構成比においてプラスチック製容器製造事業が60%を占めることは、その構成比が変わらず業績もほぼ横ばいで推移する場合、当事業が高い利益を確保できることが必要である。
A社
課題は、①A社よりも関連企業の売上比率が高くなることによるA社の目標達成意欲の低下を防ぐこと、②プラスチック製容器製造事業に売上依存するリスクを軽減するため、新事業を創出する人材を育成すること、である。
合格者再現答案
課題は、①台湾や中国等の海外の廉価製品や代替品に対抗し技術力を高め差別化を行い売上及び収益拡大を図ること、②各事業を強化しプラスチック製造事業の依存度を低下させ、経営危機に対するリスク分散を図ること。
「将来の」「可能性を」「類推」させる難問。内容をピタリ当てるのは至難で、受験校解答もバラける。根拠が薄い=解答内容がバラつく難問と判断したら、「課題は~」と受け、問題本文中の語句を引用し、「1次」一般論知識を使い、「答えたフリをする」ことで十分か。
- 易問は周囲全員の回答が似てくる。
- 難問は受験校の回答自体がバラバラ。
・採点者目線では、H27「Ⅰ」第1問は易問。皆似たような答えで、赤ペンの動きも滑らか。
・第2問も易問だが、120字を何センテンスにするかで読みやすさに差。初学者は短文が安全。
・第3問は解答がバラつき、採点者も苛々。すると点が入りやすい答案とは?
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